銀行系カードローン基礎
ろうきんと銀行のカードローンを比較 ~金利・審査の通りやすさ・限度額など~
労働金庫と銀行のカードローンを比較したぜよ!
低金利なのはろうきんで、審査に通りやすい・即日借入しやすいのは銀行だぜよ!
ろうきんカードローンと銀行カードローンを比較すると、ポイントは下の通りです。
- 金利…ろうきんの方が倍くらい安い
- 審査…ろうきんの方が厳しい(勤続年数・年収など条件あり)
- 限度額…銀行カードローンの方が大きい
- 年齢…ろうきんなら18才でも借りられる
- 即日融資…銀行カードローンの方が断然借りやすい
- 返済方法…銀行カードローンの方が断然便利
…という風です。以下、詳しくまとめます。
ろうきんカードローンの金利は、銀行の半分程度
ろうきんカードローンの金利は、大体「4%~9%」となっています。労働金庫は全国に13あって、それぞれの労金で金利は違っています。しかし、大体平均すると4%~9%で、一番高い金利でも、8%~9%の間となっています。
で、銀行カードローンの方は基本的に「14.5%」です。これが主要銀行の平均的な金利で、安い方から高い方まで書くと「13.8%~18.0%」となります。
銀行カードローンの公式サイトなどで金利を見ると「実質年率1.8%~14.6%」というように、かなりの幅があります。しかし、この「1.8%」などの安い金利は「500万円程度を借りた時」の金利です。
多くの人が借り入れる100万円未満では、このような「下限金利」が適用されることはなく、高い方の金利、つまり上限金利が適用されるのが普通です。(上の例の場合、14.6%ですね。ちなみに、これは三菱UFJ銀行の金利です)
ということで、あらためてろうきんカードローンと銀行カードローンの金利を比較すると、
- 労金…8%~9%
- 銀行…13.8%~18.0%
ということで、「断然ろうきんカードローンの方が安い」と言えるのです。
「30日間無利息」で借りられる銀行なら別
ただ、例外もあって、銀行カードローンの中には「初回30日間無利息」というシステムで借りられるところもあります。あるいは、利息キャッシュバックという形で、実質無金利の期間があるという銀行カードローンもあります(静岡銀行・セレカなど)。
たとえばセレカの場合は、申し込んだタイミングによって最大45日間、利息キャッシュバック」という風になっていますが、このように銀行カードローンは、無利子で借りることも可能…というところがいくつかあります。
で、労金は基本的にそれがないので、これらの銀行カードローンで借りると最初の1ヶ月分、銀行カードローンの方が低利息になるわけです。で、ろうきんカードローンの方が低金利なので、その後2ヶ月目・3ヶ月目…と徐々に銀行に追いついていく…という風ですね。
で、どのくらいで追いつくかはその銀行カードローンの金利によるのですが、平均的な「14.5%」だったとしたら、大体4ヶ月目で、労金が銀行に追いつくという風になっています。つまり、
- 「4ヶ月以内」に完済できるなら、
- 「30日間無利息」の銀行カードローンで借りた方が、
- ろうきんより利子総額が安くなる
ということです。参考までに、銀行の無利子期間についても書きます。
「無利子期間」のある銀行カードローン一覧
無利子期間のシステムがある銀行カードローンは、一覧にすると下の通りです。
- 新生銀行(レイク)…30日間無利息・5万円まで180日間無利息
- ジャパンネット銀行…30日間無利息
- 静岡銀行・セレカ…最大45日利息キャッシュバック(申し込んだ時による)
…という風です。ちなみに、上で計算したろうきんカードローンが追いつくまでの期間は「銀行の金利が14.5%」として計算したので、
- 静岡銀行・セレカ
のみ該当します。
- 新生銀行(レイク)
- ジャパンネット銀行
の2つの銀行カードローンについては金利が「18.0%」なので、追いつくのは、3ヶ月目くらいになります。つまり「よほど短期で返済できるのでなければ、労金の方が低利息」ということです。
審査はろうきんカードローンの方が厳しい
次に審査の厳しさで比較してみると、ろうきんカードローンの方が、銀行より厳しくなっています。具体的には、
- 勤続年数…1年以上、という条件
- 必要年収…150万円以上、という条件
…という2つの条件があります。銀行カードローンも、このくらいの条件の方が通りやすいとは言われていますが、ハッキリと「申し込み資格」として明示されているわけではありません。
その点、ろうきんカードローンはこれら2つの条件が「申し込み資格」になっているので、この点で最初から、労金の方が審査が厳しい・ハードルが高いといえるでしょう。
(だからこそ低金利なわけですが)
18才にとっては、ろうきんの方が借りやすい
ただ、見方を変えると18才・19才など、未成年・10代の場合は、ろうきんの方が審査に通りやすいともいえます。審査に通りやすいというよりそもそも、銀行カードローンでは未成年・10代は借入不可なのです。
それと比較すると「仕事をしていれば借りられる」というろうきんカードローンの方が、未成年・10代の人にとっては(働いている人にとっては)、断然借りやすく、ありがたいサービスだといえるでしょう。
ろうきんカードローンの融資がこのような条件になっているのは、もともと「労働者・勤労者のための金融機関」だからです。なので「働いてさえいれば」やさしいわけですね。むしろ18才・19才のような「若くて困窮している労働者」こそ労働金庫は救うべきなので、18才でもキャッシングできるというのは、ある種当たり前のこととも言えるのです。
また、「働いていない学生で20才以上」という人と「20才未満だけど、働いている社会人」だったら、本来返済能力があるのは、20才未満の社会人の方です。
それが「20才以上なら学生でもキャッシングができ」、「20才未満だと、社員として働いていてもキャッシングができない」というのは、少々矛盾である…とも感じられるんですね。
労金は「働くことは尊い」という基本精神があるので、働いていれば、18才・19才でも融資するという方針になっているのですが、どうもそれ以外のキャッシングだと「若くして働く人」の人生が、軽視されているような気もします。
(わかりやすく言うと、中卒・高卒として軽視されているという感じです)
…と、このように「18才・19才の場合、むしろろうきんカードローンの方が借りやすく」なっています。そして、20才以上だったら、銀行カードローンの方が審査に通りやすくなっています。
限度額は銀行カードローンの方が大きい
カードローンには、銀行でも労働金庫でも「最高限度額」というものがあります。それぞれの目安を書くと、
- 銀行カードローン…500万円~1000万円
- 労金カードローン…300万円程度
…という風です。銀行も労働金庫も、それぞれの銀行・地域(近畿ろうきん、など)によって最高限度額は違います。ただ、大体上のような目安になります。
主だった銀行カードローンの最高融資枠を一覧にすると、
- 三菱UFJ銀行…500万円
- 楽天銀行…800万円
- みずほ銀行…1000万円
となっています。三菱UFJ銀行の「500万円」やみずほ銀行の「1000万円」という例外を除けば、ほとんどの銀行カードローンの最高融資枠は「800万円」です。(主要な銀行カードローンの場合)
そもそも、最高融資枠はあまり関係ない
上のように銀行カードローンの方が「最高融資枠は大きい」のですが、そもそも、ほとんどの人のキャッシングでは最高融資枠は関係ないという点も見逃せません。理由は、
- キャッシングは「年収の3分の1以上は借入不可」となっている
- ↑(総量規制というルール)
- たとえば500万円借りるには、1500万円の年収が必要
- 800万円なら年収2400万円、1000万円なら年収3000万円が必要
- つまり、銀行カードローンの最高極度額は「実際には借入不可」
ということです。つまりよほどの高所得者・富裕層限定の極度額ということですね。
もちろん、それはろうきんカードローンも同じ。労働金庫の「300万円」にしても「年収900万円」が必要なのです。もちろん、これだったらある程度可能性はあるでしょうが、それでも「日本人の世帯年収の約2倍」ということで、これだけ稼いでいる人はほとんどいないでしょう。
(まして、その人が労働金庫・銀行などのカードローンからお金を借りる…ということも少ないでしょう)
…というように「キャッシングを比較する時、最高融資枠は実は関係ない」のですが、一応このような違いもある、という説明だけしておきます。
実際に借りられる金額は?
実際に借りられる金額は、どちらも「10万円~100万円」程度となっています。ポイントをまとめると、
- 銀行で「学生」など、信用レベルが低い時に「10万円」になる
- 初めてのキャッシングの場合「年収の10分の1」になることが多い
- もっと多い場合もあるが、30万円~50万円が一番多い
- 以前に別で借りて、完済した経験がある人は、もっと多くなる
ということです。最後の「よそで借りて完済した経験」というのはクレジットヒストリー(クレジットスコア)と呼ばれ、これが良好でハイスコアであるほど、あらゆる借入審査に通りやすくなっています。
というようなクレジットスコアも含めて「実際にいくら借りられるかは人による」のですが、ほぼどこでも借りられる金額としては「年収の10分の1」といえます。理由は、
- このレベルなら、返済不能になることはほとんどない
- 過去に大蔵省が銀行・クレジット会社あてに出した通達でも「年収の10分の1」を奨励していた
ということです。実際に、私は地方銀行で融資担当をしていた女性の話を聞いたことがありますが、やはり彼女の地方銀行でも「年収の10分の1」だったそうです(最初の借り入れの場合は)。
以上、ろうきんカードローンと銀行カードローンの違いについてまとめました。
- 銀行カードローンより低金利
- 18才でも借りられる
というのがろうきんカードローンのメリットで、銀行カードローンのメリットは、
- ろうきんより審査に通りやすい
- 即日キャッシングがしやすい
- 最高融資枠が大きい
- 学生・無収入の専業主婦などでも借りられる
…ということです。それぞれ、借りる人によって一長一短があるので、自分に向いている方で申し込みしてみてください。